「眞子さま」「小室さん」報道を批判する朝日新聞の“古キズ” 大はしゃぎの号外、酷い言い訳が忘れられない

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週刊誌報道を批判する権利などあるのか

 先に引用した次の点も問題だ。

〈皇太子ご夫妻が公人中の公人であること、皇室、とりわけ皇位継承にかかわる事柄は国民の重大な関心事であること、さらに今回は慶事の兆しであることを考え、表現を抑制して報道することを決断しました〉

 1面トップが「抑制」なのだそうだ。また「公人中の公人」だから、報道に踏みきったという。社会的関心事について事実を早く正確に把握し、伝えていくことは報道機関の基本的な使命なのだという。

 じゃあ、週刊誌の眞子さまと小室さんの報道は正しいことになってしまう。少なくとも朝日に週刊誌報道を批判する権利などあるのか。

 この件から約20年余。朝日はすっかり自信を付けたようで、週刊誌を糾弾している。

 週刊誌をこう批判している。

■結婚報道、週刊誌が小室家追う理由「公人性高い」「国民の関心事」

■「眞子さまと小室さん親子、過熱する報道 公益性があると胸を張れるか」……。

 朝日が戦前、若者を戦争に駆り立てながら、戦後は平和主義に転じ、そうでないマスコミを批判しているのはご存じの通りである。むろん、それを批判するつもりはない。

 皇族への人権侵害から、皇族への人権侵害をしていると思しき週刊誌の批判へ。随分と変わるものである。

 朝日らしいといえばそれまでだが、誰かを糾弾する前に自らを徹底批判すべきではないか。

高堀冬彦(たかほり・ふゆひこ)
放送コラムニスト、ジャーナリスト。1990年、スポーツニッポン新聞社入社。芸能面などを取材・執筆(放送担当)。2010年退社。週刊誌契約記者を経て、2016年、毎日新聞出版社入社。「サンデー毎日」記者、編集次長を歴任し、2019年4月に退社し独立。

デイリー新潮取材班編集

2021年10月24日掲載

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