阪神、まさかの大失速…2008年の悲劇を再現してしまった“戦犯選手”リスト

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救援防御率はリーグ5位

 開幕直後は見事なスタートダッシュを見せたものの、ヤクルトに首位を明け渡した阪神。交流戦が終了した6月16日時点では、2位に7ゲームもの大差をつけながらも、後半戦は思うように勝ち星を伸ばすことができず、巨人に大逆転で優勝をさらわれた“2008年の悲劇”を思い出したファンも多かったことだろう。

 では、阪神失速の原因は果たしてどこにあったのだろうか。まず、投手陣で大きかったのが、リリーフ陣を整備しきれなかったことだ。チーム防御率は、リーグ2位と決して悪くないが、救援防御率に絞るとリーグ5位となっている(10月20日終了時点)。6月までは、先発が長いイニングを投げて勝ちを拾っていたが、7月以降は疲れもあって早く降板する試合が増えてしまい、その負担を中継ぎ陣が支えきれなかった。

 クローザーのスアレスは抜群の安定感を誇り、セットアッパーの岩崎優も昨年と比べて防御率は悪化しながらも何とか持ちこたえていたものの、その前の7回を投げる投手を固定することができなかった。チーム全体のホールド数を見ても、ヤクルトに50以上の大差をつけられており、試合中盤に中継ぎ陣が持ちこたえられたかの差が大きく出た。

史上ワースト59打席連続ノーヒット

 一方の野手陣では、サンズ、マルテの両外国人とルーキーの佐藤輝明が後半戦に大きく成績を落としたことが痛かった。前半戦は、ポイントゲッターとなっていたサンズが、夏場以降に急激に成績を落として、10月に登録抹消。マルテも東京五輪開催に伴うペナントレースの中断期間に、首を痛めた影響で合流が遅れ、復帰した9月以降は不振が続いた。

 また、佐藤は前半戦だけで20本塁打を放つ大活躍を見せたが、後半戦は、野手として史上ワーストとなる59打席連続ノーヒットを記録するなど、不振に陥ってしまった。リードオフマンの近本光司や中野拓夢がチャンスを作っても、中軸が返すことができないというシーンが、後半戦は非常に多い。佐藤は、ルーキーであり、後半戦の不振は致し方ない部分はあるが、新加入のロハス・ジュニアも含めて、期待の外国人選手が揃って夏場に調子が上がらないというのは、チームにとって大きな痛手だった。

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