失政続きでも原監督が続投可能な理由 「辞めさせられるのは原監督本人だけ」
〈原監督続投へ〉
そんな見出しが日刊スポーツ1面を飾ったのは今月10日のことだった。
前夜の広島戦に1-7と大敗し、首位ヤクルトとのゲーム差が9・5に開き、優勝は絶望的――そんな寝覚めの悪い朝を選んでわざわざ報じなくても、と思うのだが、読み進めるとより大きな違和感に襲われる。
〈巨人原辰徳監督(63)が来季も続投する方向で調整していることが9日、分かった。(略)正式要請となれば受諾に障害はない模様〉
つまりこの“続投”報道の情報源は球団側ではなく原監督サイドなのである。
被雇用者たる監督が今後も契約を継続するかどうかの情報は、本来なら雇用者たる球団側からもたらされるべきであろう。
「原監督を辞めさせられるのは原監督本人しかいないということでしょうか」
全国紙デスクが苦笑する。
「かつて中日の山本昌投手が引退間際に落合GMから“(いつ辞めるかは)自分で決めろ”と言われたことがありました。名球会入りしたレジェンドが、自分で辞める時期を決められることはままあります。でも、監督業でそれが許されるなんて話は前代未聞ですよ。ちなみに、同紙は原監督と最も近いメディアで、信憑性は極めて高いです」
[1/2ページ]