【独自調査】「西友」ハチミツから基準値4倍の「発がん性疑惑農薬」が 避けるべき原産国は?

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 農薬成分「グリホサート」の残留基準値を超えた商品が売られている事実を“隠蔽”――「サクラ印ハチミツ」のイメージは地に堕ちた。が、実はこの問題は「サクラ印」に限った話ではない。本誌(「週刊新潮」)独自検査で、あの大手スーパーの商品も基準値超えが判明した……。

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 本誌10月14日号が発売された10月7日、多くのスーパーの「ハチミツ売り場」で異変が起こっていた。国内トップシェアのハチミツ製品メーカー「加藤美蜂園本舗」が展開する「サクラ印ハチミツ」が、棚から“消えた”のだ。アルゼンチン産やカナダ産だけではなく、加藤美蜂園本舗製の全ての商品を棚から外したスーパーもあった。

 そのきっかけとなった本誌10月14日号の記事をざっと振り返っておくと、全ての発端は同社で続く「お家騒動」である。争っているのは元経営者側と現経営者側で、前者が後者を訴える法廷闘争にまで発展。その裁判の中で飛び出したのが、世界中で広く使用されている除草剤の主成分「グリホサート」に関する「証拠」だった。2015年、WHO(世界保健機関)の外郭団体である国際がん研究機関(IARC)はグリホサートについて、「ヒトに対しておそらく発がん性がある」とし、危険度を示す5段階評価で2番目に高い「グループ2A」に分類。米国やフランス、ドイツなどではこの農薬成分に対する規制を強化する動きが広がっている。

 我が国の食品衛生法で定められたグリホサートの残留基準値は、ハチミツの場合0・01ppm。ところが、件(くだん)の訴訟の原告側が複数のサクラ印ハチミツを調査すると、アルゼンチン産やカナダ産のものから基準値の2~3倍のグリホサートが検出された。

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