【政治家の黒歴史03】銀座3兄弟と呼ばれて…「松本純元大臣」らの緊急事態宣言中の「クラブはしご」とウソ
嘘が生まれた理由とは
松本氏はそれまで嘘を繰り返していた理由について、
「前途ある有望な彼らをなんとしても庇(かば)いたいという思いから」
と話した。細かく言うと問題の日、松本氏はイタリア料理店→銀座で2軒をはしごしたわけだが、1軒目と3軒目で大塚、田野瀬の両議員がここに同席していたのだ。
「自民党は元々、大塚、田野瀬両議員の処分については、役職の辞任で幕引きとしようと考えていました。ところが2月1日になって公明党の遠山議員が議員辞職を表明。それにより、松本氏含めて、役職辞任だけでは済まない流れが出来上がってしまった」
と、政治部記者。
「遠山議員はキャバクラ遊びが明らかになったことで辞職に追い込まれた。自民党の3人も同様に銀座に行っていた上に、嘘をついていた、あるいは事実を黙っていたのですから役職辞任だけでは遠山議員と釣り合いません。また、離党勧告の背景には、2月1日に週刊新潮が彼ら全員に写真の存在を通告したことも影響している」
松本氏は本誌前号を見て、他の2人は把握されておらず、これなら隠し通せると思ったのかもしれない。それが嘘を生んだ。実際は現場写真を押さえられていたわけで、それもあって観念することになった。
明暗分かれた3人の運命
ちなみに松本、大塚、田野瀬の3議員は、
「飲み仲間、というか最近、マツジュンが“お供”としてよく連れて歩いているのが大塚議員と田野瀬議員の二人だった。二人はマツジュンの太鼓持ちとして有名でした」(先の永田町関係者)
実際、自民党に離党届けを出した後に行われた囲み取材で、松本氏は2人を食事に誘ったのは自分だと明かした。また、1軒目のイタリア料理店で一緒に食事をした女性2人は、3軒目に訪れた銀座の店のホステスだったという。ホステスと食事をし、その出勤に付き添って来店することを「同伴」と言うが、松本氏らのケースも変則的ながら「同伴」の範囲に含まれよう。そのホステスについて、田野瀬議員は囲み取材の場で次のように語っていた。
「元々は私の知り合いでございまして。で、一緒に食事をしないかという話になりました。その後、3軒目の店に行く予定は元々はなかったんですけども、食事の最中にですね、できたら顔だけでも出して欲しいねというようなことを言われまして、私と大塚先生が先に入り、松本先生が後から合流される。そういう流れになったと」
つまり、元々は食事だけの約束だったがその場で「同伴」を懇願されたため、仕方なく緊急事態宣言下の銀座に繰り出した、というのである。ホンマかいな、という突っ込みがあちこちから聞こえてきそうである。
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今回の衆院選前、ボスである麻生氏が松本氏の自民復党のために奔走したが実現せず、大塚氏に関しては不出馬を余儀なくされた。無所属で臨む松本氏と田野瀬氏の戦況は現状、明暗分かれており、田野瀬氏は楽勝ムードであるのに対し、松本氏は落選の二文字がちらついている。