【独自】山口壯環境大臣に「政治資金規正法違反」疑惑 140万円超を不記載、支援者が証言

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支援者が会場代を肩代わり

 小泉進次郎前大臣の後を継ぎ、環境大臣に就任した山口壯(つよし)代議士(67)に早速“政治とカネ”のスキャンダルが。支援者の企業が肩代わりした勉強会の会場費140万円超を、政治資金収支報告書に記載していなかったのだ。

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 元支援者である会社経営者が語る。

「ある時、山口さんから“勉強会をやりたいので費用をお願いします”と言われたので、“先生、いいじゃないですか!”と大賛成したんですよ。メンバーも決まり、“有名な人も来るからぜひ出席してほしい”と頼まれました」

 その勉強会の名称は「北東アジア連携研究会」。メンバーは30人程度で、議員や官僚、マスコミ関係者で構成されており、会長は山口大臣だった。第1回会合は2018年6月19日に都内の会議室で開かれ、20年まで計20回近くの会合が行われた。出席者によれば会費は無料で、会場費については、

「会が始まる直前に改めて山口さんの秘書から“費用の件、よろしくお願いします”と挨拶があり、山口事務所宛に来た会場費の請求書がこちらに回され、自分が代表を務める会社などから支払っていました」(前出の経営者)

 初回の請求書を確認すると、費用は14万4072円。以後も概ね10万円前後の請求となっていて、合計で140万円以上の会場費をこの社長の会社などが肩代わりしたことになる。

政治資金規正法違反

 問題は、この会合に関して山口大臣が代表を務める政党支部の報告書に記載がないことである。

 神戸学院大学の上脇博之教授が解説する。

「会場費を企業が支払ってくれたのであれば、財産上の利益を得ていることになり、企業献金にあたります。企業献金を受けられるのは、政党か政治資金団体のみです。政党支部がその献金を受け、その記載がなければ、政治資金収支報告書の不記載にあたり、規正法違反で、5年以下の禁錮または100万円以下の罰金となります。議員個人または議員の政治団体が利益を得ていたのならば、個人や政治団体への企業献金自体が禁止されていますから、1年以下の禁錮もしくは50万円以下の罰金となります」

 実はこのことは事務所も把握しており、

「事務所の人が“企業献金なのに記載していないですよ”と話していて、私も“困ったな”と思っていたんです」(先の経営者)。

 事実上の「闇献金」にあたるというわけだ。山口事務所に聞くと、

「北東アジアに関する情報や意見交換をする貴重な場であり、私的な会合ではありませんし、政治団体でもありません」

 と回答するが、先の上脇教授によると、

「マスコミなどを招いた政治的なテーマの勉強会ですから、明らかに政治活動といえます。政治活動であれば、政党支部または政治団体が主催して、その政治資金収支報告書に記載をせねばなりません」

 このほか山口大臣をめぐっては、秘書給与のピンハネ疑惑、さらにオカルトや新宗教への傾倒といった情報も。10月21日発売の週刊新潮で詳しく報じる。

週刊新潮 2021年10月28日号掲載

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