「おかえりモネ」で朝ドラ史上屈指の難役を演じた清原果耶 言葉が突き刺さる脚本に魅了された
「空気を読んで発言しない」「相手のために言葉を濁す」ことを美徳とする日本では、鋭くて穿った言葉は忌避されがち。ところが「おかえりモネ」は、あえて言葉にする勇気に満ちたドラマだ。
主人公の永浦百音(ももね)(愛称モネ)は、宮城県気仙沼沖の亀島に住んでいた。東日本大震災当日は仙台にいたため、亀島での被害を体験していない。その数日間のうしろめたさや罪悪感に長く苦しむ。喪失感ではなく無力感に苛まれているヒロインだ。不幸・不運・不遇でもない。明るく元気で負けず嫌いという単純な気質でもないため、朝ドラ史上でもかなりの難役。...