やさぐれ芸人「ヒコロヒー」の存在感 女優業も高評価でフワちゃんも戦々恐々
女性ピン芸人のヒコロヒー(31)が人気だ。8月には初のエッセイ集『きれはし』(ele-king books)も上梓した。インタビューでは好きな作家として開高健(1930~1989)を挙げるなど、引き出しの多さも注目を集めている。
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【写真2枚】人気の”やさぐれた”イメージは保ちながら、最近のヒコロヒーは「読書家」「著述家」という新しい魅力も話題だ。出演する番組によって、イメージを使い分けているのが分かる
同書に関するAmazonのレビューで支持を集めているものに、《彼女の予想以上の感受性の高さに驚きました。(テレビではやさぐれ女芸人という印象が強かったので、、)》というものがある。
「やさぐれ」のキーワードは後で詳しく触れるとして、まずはヒコロヒーに仕事が殺到している現状を見ておこう。
知名度を上げた理由の1つに、人気バラエティ「ウチのガヤがすみません!」(日本テレビ系列・火・23:59)への出演が挙げられるだろう。ヒコロヒーは“レギュラーガヤ芸人”の1人に抜擢されている。
特にテレビ業界人の話題を集めたのは、4月からスタートした「キョコロヒー」(テレビ朝日系列・木・0:15)だ。
ヒコロヒーと「日向坂46」の齊藤京子(24)の冠番組。一応はダンスの魅力を掘り下げていく番組ということになっている。
だが、番組のファンはダンスのことなどどうでもいいようだ。2人の“ミスマッチ”に魅力を感じているという。“やさぐれ芸人”とアイドルのトークは微妙に噛み合わない。そこが面白いと評判になっているのだ。
「THE突破ファイル」(日本テレビ系列・木・19:00)の再現VTRで彼女の演技を見た人も多いはずだが、バラエティ番組だけでなくドラマ出演も増えている。
大物プロデューサーも太鼓判
テレビ局もヒコロヒーの演技を評価しているのか、今年に入って何と2本の連ドラに出演した。
まず4月から6月にかけて放送された「生きるとか死ぬとか父親とか」(テレビ東京系列・土・0:12)ではラジオ番組の音響スタッフを演じた。
更に7月から9月にかけて放送された「#家族募集します」(TBS系列・金・22:00)にも出演。主演はジャニーズWESTの重岡大毅(29)で、ヒコロヒーは主婦役だった。
バラエティ番組のスタッフは「ちょうど1年くらい前から注目度が一気に跳ね上がりました。まさに今が旬の女性芸人です」と言う。
「芸歴10年のピン芸人。『ゴッドタン』(テレビ東京系列・日・1:45)、『ロンドンハーツ』(テレビ朝日系列・火・23:15)、『アメトーーク!』(同・木・23:15)の3本でウケたことが、ブレイクした原因だと思います」
これら3番組は、いずれも名物プロデューサーの存在で知られる。「ゴットタン」は佐久間宣行プロデューサー(45)。「ロンドンハーツ」と「アメトーーク!」は加地倫三プロデューサー(52)だ。
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