韓国・若者の「不買」離れ ユニクロのコラボ製品バカ売れ「なぜボイコットしてたんだっけ?」「寒くなってきたからユニクロに行かないと」の声
昨年に韓国事業は黒字転換
韓国のユニクロ1号店が今月24日に閉店する。今回閉店する店舗はソウル・蚕室(チャムシル)店で、16年前の2005年にユニクロが韓国に進出した際、永登浦(ヨンドゥンポ)店、仁川(インチョン)店と共にオープンさせたうちのひとつだ。2019年から始まった日本製品不買運動と新型コロナウイルスの影響に巨人ユニクロも勝てなかったか……と思いきや、さにあらず。韓国在住・羽田真代氏がレポートする。
不買とコロナで店舗売上が大幅に減少したユニクロは、昨年には約30店舗を、今年上半期だけでも18店舗を閉店させている。その中には世界二番目の規模であったフラッグショップの明洞(ミョンドン)中央店も含まれていた。蚕室店が閉店しても韓国内には135店が残ることになるが、これは不買運動前の190店から55店舗も減少したことになる。
そういう事実に接すれば、ユニクロの経営はさぞひっ迫しているかのような印象を受けるが、実際はそうでもないようだ。
ユニクロの親会社であるファーストリテイリングが今月14日に発表した2020年9月~2021年8月の決算報告によれば、昨年に韓国事業は黒字転換したとある。
「日本経済の属国になりたいのか?」
このことを報じた韓国のニュースに対するコメントでは、「私は絶対に買わない」「売場が減ったのだから当然損害も減って黒字になるだろう。もともと黒字だったら売場を減らすはずがない」「とにかく大韓民国の国民性を知らしめなければならない。“愛国心”という言葉が通じない世代……日本経済の属国になりたいのか?」などといったユニクロを批判するものが目立つ。
日本製品不買運動開始後、ユニクロファンである一部韓国民らは店舗で商品を購入せずにオンラインを通じて製品を購入するようになった。たとえ店舗で購入してもユニクロの手提げ袋包装を拒否するほど、「監視の目」や「告げ口」を気にするようになったのだ。
不買で店舗へ足を運ぶ客が減少したうえに、新型コロナウイルスによる外出制限で、ユニクロとしては店舗整理に踏み出すには好都合だったのかもしれない。とりわけ、今回閉店される蚕室店はロッテワールドや巨大ショッピングセンターに隣接した場所でもあったから、観光客らが減少した今、なおのこと店舗を構える必要性に欠ける。
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