「さわかみ投信」がバブル崩壊を新聞広告で30回も警告 「今の株価上昇は異常」
常識の通じないメカニズム
全面広告となると「朝日、日経、読売ならば1500万円ほどする」(広告関係者)とか。澤上氏はその名も『大暴落!』と題する著書も出版、一貫して同じ主張を続けている。なぜ新聞広告まで、と映るが、
「書籍だと万人の目に触れるとは限りません。朝日、日経、読売とそれぞれ違う層の読者の方に“これってどういうことだろう”と思ってもらうのが目的です。SNS等でも“広告にいくらかけたのか”“他に使い道があるのでは”などの声が寄せられました。しかし、信念をもって資金を投じる意味では、広告にお金を使うのも企業に長期投資するのも一緒。必要だと思ったから投資したと」(同)
警告は当たるか。金融ジャーナリストの浪川攻氏は、
「金融の常識から考えれば、澤上さんの警鐘はその通りです。ただ、安倍政権以降、経済における唯一の成果が株高なのです。これほど政権が金融に深く関与してきたことはなく、株価が暴落したら、政権は慌ててもう一段の金融緩和に踏み切り、必死に支えるかもしれない。残念ながら、もはや常識の通じないメカニズムとなっている気がします」
大暴落も怖いが、非常識相場の継続もまた怖い。
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