解散直前に東京8区で醜い争い…れいわ「山本太郎」と立民「枝野幸男」不仲の原点とは
共同通信は10月11日、「山本代表、東京8区の出馬撤回 れいわ、共闘の立民に配慮」との記事を配信した。野党共闘を巡るゴタゴタ劇はとりあえず、れいわ新選組の山本太郎代表(46)が謝罪することで沈静化を図ったようだ。
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【写真4枚】枝野代表が山本代表に「できれば避けていただければありがたい」と要請し、地元支持者からも擁護運動が起きた吉田晴美氏はインスタでも精力的な情報発信を行っている。
改めてこれまでの経緯を確認しておこう。舞台は衆議院小選挙区の東京8区。都西部の杉並区に位置し、自民党の石原伸晃氏(64)の地元だ。担当記者が言う。
「10月8日に山本さんは都内の街頭演説で『東京8区から出馬する』と、サプライズを狙ってぶち上げました。石原さんが強い選挙区なのは事実ですが、都市部のため無党派層が多く、市民運動も盛んです。もし野党共闘が実現すれば激戦になるのは必至で、大きな注目を集めました」
山本代表にとって東京8区は、初めて選挙に出馬した選挙区でもある。「リベンジがしたい」と意気込んだが、立憲民主党の枝野幸男代表(57)は反発を示した。
「記者会見で枝野さんは『できれば避けていただければありがたい』と要請しました。立憲の予定候補者は吉田晴美さん(49)で、神田外国語大学特任教授という肩書です。彼女は立教大学からイギリスの大学院に進み、証券会社などに勤務した後、同党の小川敏夫・参議院副議長(73)が法務大臣を務めていた時に政務秘書官を務めました」(同・記者)
山本太郎vs.枝野幸男
更に共産党も公式サイトで、東京8区に独自候補を擁立する意向を示していた。突然、野党共闘を巡るゴタゴタ劇が始まったわけだ。8区で吉田氏を支持する有権者は猛反発し、山本代表に出馬の取りやめを求める運動を開始した。
「山本さんは『8区からの出馬は立憲民主党から打診された』、『やり取りの録音もある』と反論しながらも、出馬を撤回しました。早期の幕引きを図ったわけですが、根回し不足の内紛劇に、8区に限らず全国の有権者が呆れました。Twitterを見ると『お粗末』、『候補の調整すらできないとは情けない』といった批判が少なくありません」(同・記者)
結局、野党各党は決して一枚岩でないことが暴露されてしまった。こんな展開は、誰より野党側が望んでいなかったのは間違いない。なぜ、こんな馬鹿馬鹿しいことが起きたのだろうか。
立憲民主党の議員は「やっぱり枝野さんと山本さんの不仲が、根本的な原因でしょう」と解説する。
「山本さんが俳優から政治家に転じた原点は、反原発運動です。2011年の福島第一原子力発電所の事故を契機に、原発ゼロを訴えました。当時は民主党政権で、枝野さんは官房長官や経産相などを歴任。内閣の中枢として対応にあたりました。要するに枝野さんは、反原発運動を抑える立場だったわけです」
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