甲府2人死亡火災 被害者宅に少年少女が出入り 犯人の19歳少年は長女に一方的好意
山梨県甲府市蓬沢。閑静な住宅街の中にブドウ畑が残るこの地の景色が一転したのは、10月12日の午前4時前だった。4人家族が暮らす井上盛司さん宅が、突如、火災に見舞われ、盛司さんと妻の2人が亡くなったのだ。父から引き継いだ家で暮らしていた井上さん一家。犯行直後に放火現場から逃走した19歳の少年は同日の夜に出頭し傷害容疑で逮捕された。犯行の裏側には、少年が一方的に長女に寄せていた好意が見え隠れしている。
「バン、バンというという音が聞こえたので目が覚めました。プロパンガスか車でも爆発したのかと外に出てみると、白煙が立ち上がっていました。警察車両や消防車両が7~8台ほどがやってきたのを覚えています」
と、近隣住民は現場の様子を語る。
「火の手は玄関の方から徐々に燃え上がっていきました。2階まで火の手が上がったかと思ったのも束の間、木造建築だけあって、今度は2階が崩れ落ちました。隣の家の窓ガラスも熱で割れ、雨どいが溶けていました。不幸中の幸いだったのは、隣家との間に置いてあったガスボンベに引火しなかったこと。万が一、爆発していたらと思うとゾッとします」
社会部記者によれば、火災当時から放火と見られていたという。
「現場には油がまかれた跡が残っていましたし、火の手が上がった直後に、拡声器で『止まれ』と叫ぶ警察官と思しき声を聞いたという住民もいました。犯人が警察官に追跡されていたということでしょう。後に少年が出頭してきたのも、犯行現場から車で40分ほど離れた駐在所ですから、地元の地理に精通していたと考えられます」
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