リハビリ中でも話題のタイガー・ウッズ カリスマ人気健在で年末に800万ドルのボーナス
「彼のスピリッツは、いつも僕らと一緒だ」
ウッズのすごさは、プレーをしなくても常にカリスマ性を発揮し、選手たちをコントロールする力まで持っていることだ。
今年9月に開催された米欧対抗戦のライダーカップでは、米国キャプテンを務めたスティーブ・ストリッカーを陰で支えたのがウッズだった。2人は毎日連絡を取り合い、ウッズはストリッカーを通じて、12名の米国チーム・メンバーにエールを送り続けた。
「タイガーは(過去のライダーカップにおける)貴重な経験談を明かしてくれた。私的な思い出だから公開はせず、チームだけの秘密にした。タイガーの姿はここにはないが、彼のスピリッツは、いつも僕らと一緒だ」
キャプテンのストリッカーがそう語ったように、ウッズの応援がチーム・メンバーたちを鼓舞し、団結を強め、米国チームを「19対9」の歴史的圧勝へと導いた。そんなふうに姿なき「陰のドン」を演じることができるのは、今は亡きアーノルド・パーマーと、今ではウッズだけである。
「タイガー・イズ・バック」
話をラスベガスに戻すと、ウッズが初優勝を飾ったその場所で、今年、若き選手たちが「タイガーに並びたい」と勝利を目指して戦っていた真っ只中、「タイガー登場」というビッグニュースが飛び込み、米ゴルフ界は大騒ぎになった。
10月10日、フロリダ州内で開催されたジュニア大会に出場した長男チャーリーくんを応援するため、試合会場となったゴルフコースに出向いたウッズは、半袖短パン姿で登場したのだ。練習場で球を打つチャーリーくんの打席の後方、自分の足でしっかりと立つウッズの姿はSNSで拡散された。
右足は医療用サポーターで覆われており、右手に持ったクラブを杖替わりにしていたが、そのクラブを置き、両足に均等に体重をかけて、まっすぐに立っている写真も公開された。一目見ただけで、あの大怪我からの回復を感じられた。
2月の交通事故以来、ウッズが公の場に姿を見せたことはなく、右足を含めた健康状態が明かされたことは一度もなかったため、ウッズは「再び歩けるのだろうか」「再びゴルフができるのだろうか」と心配されていた。
だからこそ、自力で大地を踏みしめていたウッズの姿に大勢の人々が歓喜の声を上げたのだ。
「タイガー・イズ・バック(タイガーが戻ってきた)」
戦線離脱してリハビリ中の姿なき状態で、これだけ話題になる選手は、どこをどう見渡してみても、やっぱりタイガー・ウッズ、ただ一人だ。
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