リハビリ中でも話題のタイガー・ウッズ カリスマ人気健在で年末に800万ドルのボーナス
10月10日、日本のゴルフ界は渋野日向子の2年ぶりの復活優勝で沸き返った。その盛り上がりぶりから、日本における「しぶこ人気」の高さを改めて印象付けた。
一方、海の向こうの米ゴルフ界では、優勝どころか、試合に出なくても、常に話題の中心に居続けている選手がいる。言うまでもなく、タイガー・ウッズのことだ。
「すべての始まりだった」
ウッズは今年2月にロサンゼルス郊外で交通事故を起こし、右足に重傷を負って、いまなおリハビリ中だ。
しかし、ラスベガスで10月7~10日に開催された米ツアー大会、シュライナーズ・チルドレンズ・オープンの際、開幕前から米メディアにもっとも名前が登場したのは、出場選手ではないウッズだった。
同大会は、かつてはラスベガス招待と呼ばれていた。1996年にプロ転向し、9月に米ツアーデビューを果たしたウッズは、プロ5試合目となったラスベガス招待で、当時のスター選手だったデービス・ラブ3世とのプレーオフを1ホール目で見事に制し、堂々、初優勝を挙げたのだ。
当時20歳だったウッズが手にした優勝賞金は、わずか29万7000ドルだった。しかし、その後の米ツアーの賞金額は飛躍的に高まり、今では100万ドルを上回る優勝賞金がチャンピオンに授けられている。メジャー15勝、米ツアー通算82勝を挙げたウッズの活躍でゴルフ人気が高まり、賞金額も上がったのだ。
「25年前。ウッズがラスベガスでジャックポットを射止めたことが、すべての始まりだった」
AP通信のベテランゴルフ記者は、そんな表現でウッズの初優勝からの25周年を祝していたが、目の前にいる現役選手そっちのけで記事になり続けるウッズの存在の大きさを、あらためて感じさせられた。
[1/3ページ]