「NEXCO西日本」利用の詐欺師は「大物歌手」「プロ野球選手」のタニマチ 中洲の愛人や高級外車も
選手も出資
出資金集めは、ほぼ口コミ。はかた舎の山口猛史会長のツテや、はかた舎が契約したコンサルタントが勧誘していた。アジア開発キャピタルの公表まで約束通りに配当が出ており、大抵の出資者は再出資を繰り返している。
この、ネクスコ西日本を騙(かた)った架空取引は少なくとも7年以上続けられたと見られる。ディライトは出資の受け入れと返金を繰り返す自転車操業を続けつつ循環取引も駆使し、年間250億円という嘘の売り上げを計上。出資金集めを担ったディライト傘下の3社のうち、はかた舎は120億円を叩き出した。
山口会長は、濡れ手で粟のボロ儲け。中洲のクラブホステスを愛人に抱え、ベントレーなど高級外車を乗り回した。北島三郎の九州地区における後援会長を務め、夜の街では福岡ソフトバンクホークスの選手を引き連れタニマチ気取り。だが実は、選手にも出資させた挙げ句、焦げ付かせたケースもある。
ネクスコ西日本という虎の威を借る詐欺師に騙された被害者は、目下、刑事告訴の準備を進めている。
「週刊新潮」2021年10月14日号「MONEY」欄の有料版では、架空取引の実態と山口会長のタニマチぶりを詳報する。
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