いびきで最悪の睡眠に “人生の残り時間”を増やす予防策と治療法は?
潜在患者が500万人といわれる「睡眠時無呼吸症候群」(SAS)。
では、もしSAS、あるいはその予備軍であったとしたら、どのような「対策」「治療」を行うべきなのか。
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まずは、
「基本は、地道な話ですが、生活習慣の改善です」
とは医療法人「RESM(リズム)」の白濱龍太郎理事長。
「具体的には食事と運動。肥満がSASの最大の要因ですから、それを解消することが先決です」
筑波記念病院の末松義弘・副院長も言う。
「やはり最重要なのは、減量ですよね。急がば回れ。しっかり行ってほしいです」
ともあれ、こうした対策はなかなか一朝一夕に成るものではない。わかっているけど継続できない向きがほとんどである。すぐにでもできる対策はないのか。
「寝る前の飲酒をやめる。そして、寝る際の姿勢を意識する。これだけでも改善効果はあるでしょう」
と末松副院長が続ける。
「上気道は、普段は拡張筋群によって拡げられた状態を保っていますが、就寝中はその動きが弱まります。寝酒をすると、さらに筋群の働きを弱めることになり、より上気道が狭まります」
アルコールを飲むとよく眠れる、というが、逆効果になることもある。また、
「もし寝る時に仰向けになっているのなら、横向きやうつぶせで寝ることを試してみてください。仰向けで寝ると、どうしても重力で舌の付け根が喉に落ちてしまいますが、横向きやうつぶせならそれを防げます。また、就寝時に首が曲がっていると上気道が狭まりますから、枕の高さを少し下げてみることもお勧めです」
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