DeNAの「ドラ1」はスポーツ紙の予想が当たらない…今年指名されるのは一体誰だ?
当日ギリギリまで決めない
いよいよ10月11日に迫ったプロ野球のドラフト会議。連日のように各球団の指名候補について報道されているが、例年1位指名の方針が読みづらいのがDeNAだ。ここ数年は事前に1位指名選手を公表する球団も多いが、DeNAは当日ギリギリまで選手を決めない戦略をとっている。
【写真】有力な最初の入札候補たち。親会社がDeNAになった2012年から1、2位の上位で高校生投手を1人も指名していないが、首脳陣とスカウト体制の変化もあり、従来の方針が変わる可能性も
ちなみに、過去5年間のドラフト当日に主要スポーツ紙が報じた予想と、実際の結果をまとめてみると、以下のようになっている。
<2016年> ×柳裕也→×佐々木千隼→外れ外れ1位・浜口遥大
日刊、サンケイ、中日、デイリー:寺島成輝
スポーツ報知:田中正義
スポニチ:佐々木千隼
<2017年> 東克樹(単独指名)
スポニチ、サンケイ、中日、デイリー:清宮幸太郎
日刊、報知:田嶋大樹
<2018年> ×小園海斗→外れ1位・上茶谷大河
日刊、報知:根尾昂
サンケイ、デイリー:吉田輝星
スポニチ、中日:上茶谷大河
<2019年> 森敬斗(単独指名)
日刊、スポニチ、サンケイ、中日、デイリー:森下暢仁
報知:奥川恭伸
<2020年> 入江大生(単独指名)
日刊、スポニチ、サンケイ、中日、デイリー:早川隆久
報知:入江大生
投手陣の立て直しが最優先か
最初の入札が当たったのは、昨年のスポーツ報知の入江だけ。ここまでスポーツ紙の予想が当たらないということは、他球団から見ても方針が読みづらいということだ。過去5年間で3度単独入札となっており、重複を避けるという意味では、DeNAのドラフト戦略は成功しているともいえるだろう。
では、果たして今年のDeNAの1位は誰になるのだろうか。まず、チーム状況を考えると、チーム防御率が12球団最下位の投手陣の立て直しを最優先することが予想される。今年は分かりやすい目玉候補は不在で、高校生では小園健太(市立和歌山)、風間球打(明桜)、森木大智(高知)、大学生と社会人では佐藤隼輔(筑波大)、隅田知一郎(西日本工大)、広畑敦也(三菱自動車倉敷オーシャンズ)が、それぞれ有力な最初の入札候補となっている。
比較的早く一軍の戦力として使える投手であれば、佐藤、隅田、広畑の3人になるが、佐藤は秋のリーグ戦でわき腹を痛めており、その回復具合が不安材料だ。また、投手陣の年齢構成を考えると、25歳から30歳の間に主力が集中しており、来年25歳となる広畑をいきなり指名することは、得策と考えづらい。DeNAが過去のドラフトで浜口遥大や東克樹といったサウスポーを指名した経緯を踏まえると、最速150キロ左腕で、多彩な変化球を操る隅田を指名する可能性もある。
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