キングオブコント優勝「空気階段」の今後 業界通は「謙虚で期待大。もしかすると10年後は」
10月2日、「キングオブコント2021」(TBS系列)が放送され、空気階段が優勝を果たした。全10組の熱演は、審査員の松本人志(58)が「高レベル」と総括したほど。激戦を制した空気階段は、「売れっ子になるのは間違いない」とテレビ関係者からも期待されている。
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【写真2枚】テレビ朝日の番組公式Twitterや、吉本有楽町シアターの公式Twitterでは、さっそく空気階段の多忙な日々がスタートしたことが浮き彫りになった。本格的にブレイクするか、まさに正念場だ
空気階段は2012年に結成された、鈴木もぐら(34)と水川かたまり(31)の2人組だ。コンビ結成当初から漫才は「照れくさい」とし、架空のキャラクターを演じるコントを中心に活動してきた。
キングオブコントのファーストステージでは、消防士と警察官がSMクラブで火事に巻き込まれるネタを披露した。安易に下ネタへ走る展開ではなく、あくまでも火事を巡る人間ドラマを中心に据えて笑わせた。
ネタは鈴木と水川の2人で話し合って作っていく。その際、「不潔な話は作らない」ことをコンビで決めており、それは火事のコントでも守られたようだ。
審査員の小峠英二(45)が「あの入口で下ネタじゃないのは凄い」と唸らせたほどのクオリティ。5人の審査員が100点満点で採点を行うと、486点を叩き出した。これは採点方法が変わった2015年の第8回大会以降、ファーストステージの最高得点となった。
ちなみに審査員5人のうち、今回は何と4人が入れ替わった。バナナマンの設楽統(48)と日村勇紀(49)、さまぁ~ずの大竹一樹(53)と三村マサカズ(54)が“卒業”。かまいたちの山内健司(40)、ロバートの秋山竜次(43)、東京03の飯塚悟志(48)、そしてバイきんぐの小峠という、歴代優勝経験者に松本という顔ぶれになった。
音響や照明も計算
キングオブコントでは、ファーストステージの得点にファイナルステージの得点が加算されて優勝が決まる。
ファイナルステージに進出した3組のうち、最初に登場した男性ブランコ[浦井のりひろ(33)・平井まさあき(34)]、次のザ・マミィ[林田洋平(29)・酒井貴士(30)]が終わった段階で、共に935点で並ぶ異例の展開になった。
MCの浜田雅功(58)が「審査員が変わった途端にこんなことになっている」と驚く中、最後に登場した空気階段は、奇妙な店主が登場する“コンセプトカフェ”のネタを披露。こちらも474点と高く評価され、合計960点で堂々の優勝を果たした。
民放キー局のディレクターは、「有吉弘行さん(47)が空気階段の優勝を当てたと話題になっていますが、もともと実力派のコンビとして高く評価されていました」と言う。
「『有吉の壁』(日本テレビ系列・水・19:00)で結成されたミュージカル・コント集団の『KOUGU維新』にも空気階段は抜擢されています。以前から玄人筋にはウケていたわけです。今回のキングオブコントで、彼らが持っていた実力が遺憾なく発揮されました。ネタのレベルだけでなく音響や照明の使い方も、他9組より抜きん出ていたと思います」
M-1を制したマヂカルラブリー[野田クリスタル(34)・村上(36)]や、昨年のキングオブコントで準優勝だったニューヨーク[嶋佐和也(35)・屋敷裕政(35)]も優勝候補と言われていたが、彼らのファーストステージでの得点が伸び悩むという幸運もあった。
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