共産党「山添拓議員」が軽犯罪法違反で書類送検 「撮り鉄」から擁護論が上がるワケ
日本共産党の山添拓・参議院議員(36)は9月18日、自身のTwitterに「16日付で埼玉県警に書類送検された」という内容の投稿を行った。
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現職の国会議員が書類送検されたケースは、それほど多いわけではない。
2019年、当時、立憲民主党の衆議院議員だった初鹿明博氏(52)が強制わいせつ容疑で、1997年には自民党の小野寺五典・衆議院議員(61)が公職選挙法違反容疑で送検されたケースなどがある。
有権者の耳目を集めるのは当然だ。一体、山添議員に何があったのか。正確を期すため、議員のツイートを編集せず、全文を引用する。
《2020年11月3日、休日を利用して趣味の鉄道写真を撮りに行った際に、長瀞町の秩父鉄道の線路を横断したことが、埼玉県警秩父警察署から軽犯罪法違反であるとの指摘を受け、本年9月16日付で送検した旨の連絡を受けました。軽率な行為だったと反省しています》
《私は、地域住民によって道がつけられ、水路に渡し板がかけられていた箇所を、列車が接近していない時間帯に、通行可能な道であるという認識のもとに、約1秒程度で渡りました》
《これが渡ることが禁止された箇所であったという指摘については、素直に従い、すべての事情を説明し、反省する旨を記した上申書も提出しています。今後、二度とこのようなことのないようにいたします》
当日、警察官が注意
ツイートの投稿が端緒となり、新聞社やテレビ局など主要メディアは一斉に書類送検を報じた。
この結果、更に詳細が明らかになったことがある。例えばツイートにある《軽犯罪法違反》は、読売新聞が《鉄道営業法違反(鉄道地内立ち入り)容疑》と報じた(註1)。同紙の報道によると、両罪での書類送検だったようだ。
加えて《山添氏は他の複数の鉄道ファンとともに線路を横切るなどしたという》と、議員の“単独犯”でないことも伝えた。
朝日新聞デジタルが19日に配信した「共産の山添拓参院議員を書類送検 線路立ち入り容疑『機関車撮影で』」によると、事件のあった昨年11月3日、埼玉県警が山添議員に注意していたという。
《当日に現場を離れて帰宅しようとした際、警察官から軽犯罪法違反にあたるとの指摘を受けていたという》
この記述から、目撃者の通報などがあったため、埼玉県警が捜査を開始したわけではないことが分かる。
山添議員は京都府生まれ。東京大学法学部を卒業し、更に早稲田大学大学院法務研究科を修了した。
公式サイトによると、司法試験に合格したのは2010年だったという。
16年の参院選で、東京都選挙区に立候補。定数6人のうち、4位で初当選を果たした。
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