死因究明の格差を生む「解剖12万円ルール」

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 日本では2020年の1年間に138万人超が亡くなった。そのうち病院以外で亡くなった「異常死」は17万人に及ぶ。

 しかし、異常死を遂げた人たちすべての死因が究明されるわけではない。

 死因を究明する解剖には、主に以下の3つがある。

(1)犯罪性が疑われる場合の司法解剖

(2)犯罪性は薄いものの、公衆衛生上の観点から行われる行政解剖

(3)犯罪性は薄いものの、死因究明や身元特定のために行われる調査法解剖

 このうち(1)の司法解剖が行われるのはごく一部に過ぎず、保険金目当てで次々に夫や交際相手を殺害した筧千佐子死刑囚の事件などが見逃されてきた。...

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