高校時代は全くの無名…大化けの可能性を秘めた大学生7人の「ドラフト候補」
大学でも上級生になってから急成長
一方の野手で、安田悠馬(愛知大)は長距離砲の素材として面白い。須磨翔風高校では全国的に無名だったが、愛知大進学後は1年からレギュラーを獲得。1年秋には、当時名城大のエースだった栗林良吏(広島)からホームランを放っている。2年以降は二部でプレーしているが、持ち味である長打力を順調に伸ばしてドラフト戦線に浮上してきた。185cm、105kgという巨漢で、とにかく遠くへ飛ばすパワーが持ち味。今年に入ってからは捕手に挑戦し、肩の強さも見せている。地元中日をはじめ、長距離砲の素材を求める球団は多いだけに、上位指名ではなくても、水面下では激しい駆け引きが行われることになりそうだ。
捕手で高い守備力で注目されるのが、大友宗(帝京大)だ。上級生に塚畝諒(三菱重工West)、後藤将太(JFE西日本)と力のある捕手がいたこともあって、4年春にようやく正捕手の座をつかんだ。速くて正確なスローイングは大学球界でもトップクラス。2.0秒を切れば、強肩と言われるセカンド送球のタイムはコンスタントに1.8秒台をマークし、実戦でのコントロールも安定している。打撃は、アウトステップ気味で外の変化球に弱く、確実性には課題が残るものの、たくましい体格を生かしたスイングは迫力があり、遠くへ飛ばす力は申し分ない。下位で狙える捕手として、リストアップしている球団も多いだろう。
今回紹介した7人は高校時代の実績はなく、大学でも上級生になってから急成長してきたという点も共通している。まだまだこれからのレベルアップも十分期待できる。下位や育成での指名であってもプロ入り後のプレーにぜひ注目してもらいたい。