鼻出しマスクで議員辞職勧告「臼杵市議」の正体 54万円集めて新聞に出した意見広告の中身

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 9月30日、大分県臼杵市議会で、議会で鼻を出してマスクを着用する若林純一市議(62)に対して、辞職勧告決議案が可決された。決議文は、中学校周辺や駅で、マスクを着けずに新型コロナのワクチンの子どもへの接種停止を求めるチラシを配布したことで、臼杵市議会に市民から抗議が寄せられた。さらにマスクの適正着用を求める議長や委員長に従わないとして、議員としての規範意識が欠如していると指摘している。もっとも、当の若林市議は、「辞めるつもりは毛頭ない」と語っているのだが……。

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 30日、若林市議はマスクを着けずに議場に現われた。議会事務局が用意したマスクを最初は鼻が隠れるように着用していたが、なぜか自席に着席すると鼻を出した。議長が鼻を隠すように求めたが、無視。そのため退席を命じられ、議場を後にした。その後、辞職勧告決議案が議員提案され、1人が退席。残る15人全員が賛成して可決されたのである。

 そもそも、鼻出しマスク騒動のきっかけは、若林市議がマスクをせずに8月下旬から9月上旬にかけて、市内の中学校周辺や駅で子どもへのコロナワクチン接種への疑問を呈する内容のチラシを配ったことだった。

委員会を散会させた

 この行為に対して、市民から「マスクもせずにチラシを渡され、子どもが怖がっている」という声が市議会に多数寄せられた。市議会は9月14日、全員協議会を開き、議長が若林市議に厳重注意することに。ところが、今度は若林市議が鼻出しマスクで議会に出席。議長から3度注意を受けたのだ。

 翌15日の本会議でも、若林市議は鼻出しマスクで登場したため、議長は「退席を求めることができる」と最後通告。若林市議は体調不良を理由に午後から欠席した。

 市議会は、今年6月の定例会でアクリル板を設置した質問席でなら、マスクを外しての発言を認めていた。ところが8月に県内で感染が急増し、ステージ3まで引き上げられたため、9月2日の議会運営委員会で、議場と委員会室ではマスク着用を申し合わせていた。

「市議会で申し合わせたことを、無視するというのは議員としていかがなものでしょうか」

 と、ある臼杵市議が憤る。

「若林市議は、『マスク着用は法的拘束力がない』『マスクをすると二酸化炭素の濃い空気を吸い続けるので苦痛』などと言っていますが、あまりにも自分勝手ですね」

 一連の若林市議の行為で、議会運営にも支障をきたしたという。

「9月16日の教育民生委員会にも、彼はマスクを着用せずに出席しました。そのため委員長が、再三に渡り注意したが応じなかった。委員長が退出を命じても知らんぷりですよ。それで委員会は紛糾し、散会せざるを得なかったのです。彼一人のために審議が進まなくなってしまいました。これじゃあ、議員として失格ですよ」(同)

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