「すれ違い不倫」で年上女性と33年間交際 還暦男が語る“2人の女性の存在”

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妻にはバレなかったのか?

 恋仲になってから33年。結婚生活より1年ほど長い久美さんとの関係を、妻のゆかりさんはまったく気づいていないのだろうか。

「疑われたことがないんですよ。妻の内心はわかりませんが。私が独立してからは、何時に帰ろうと外泊しようと、妻は何も言わなくなった。最初は『事務所で寝ちゃった』と言い訳していましたが、それもしなくなりましたし。子どもを育てて社会へ送り出してくれた。それだけで妻には感謝しています」

 30歳になった長女は、子どものころから憧れていた仕事につき、ひとりで暮らしている。28歳の長男は大学を卒業後、就職したが人間関係につまずいて3年で退職、その後、世界を放浪したりアルバイトをしたりしている。妻は「せっかくいい会社に入ったのに」と嘆いていたが、真幸さんは長男を黙って見守っている。

「会社を辞めたとき、長男が涙目で『父さん、ごめん』と言ったことがあるんです。謝る必要なんかない、おまえの人生なんだからと言いました。『どうやってもいいんだ、生きてさえいてくれれば』と伝えながら、そうだ、それがいちばん大事だと私も泣きそうになりました。好きなように生きればいい。最近、コロナ禍で放浪できない長男は、いろいろアルバイトにチャレンジしているようです。ふたりでよく家で飲むんですよ。だんだんやりたいことが見えてきたなと思えてホッとしています」

 そして4歳年上の久美さんは、会社を定年退職し、関連会社で今も働いている。

「彼女には、ずっとひとりで暮らしてきたお母さんがいたんです。定年になったとき、母も86歳になったから私も実家に戻ろうかと思うと言われました。そのときだけは全力で阻止しましたね。私のエゴだけど、『離れたくない。帰らないでほしい』と。そのころには週の半分は久美さんのところにいましたし。彼女は『私も本当は今さらお母さんと暮らしても、うまくいかないと思ってる』と。それで相談して、お母さんに施設に入ってもらいました。もうひとりで暮らしていくのは限界だったから」

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