1億総「おひとりさま」時代に必要な“広く浅い”交遊関係 終活より大切なものとは

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終活よりも…

 私は結婚していますが、夫は16歳年上で子どもはいません。そしてある時、気が付いたんです。夫が先に逝(い)ってしまったら、私もいずれはおひとりさまで、逆もそうだなと。そこで「ひとりとひとり」を始めることにしたんです。自分のため、また、「私、ひとりで生きていけるもん!」と思っている方のためにも、一緒に個立有縁の準備を進めていけたらいいなと。

 縁を作るためには、今の時代、SNSを上手に活用してみるのもひとつの手です。もちろん、不特定多数の人に発信するのは怖いという気持ちは分かります。でも、例えばツイッターを実名ではなくハンドルネームで始めてみて、趣味が合う人との出会いを探してみる。何も発信しなければ、誰もあなたのことを見つけてくれず、人とつながることはできません。私自身、宝塚観劇が趣味で、SNSでつながり、連絡を取り合って一緒に劇場に観に行く「友だち」がいます。でも、その人の本名は知りません。「広く浅い」人間関係のひとつですよね。

 SNSではなくリアルな場で、深入りせずに「有縁」するための一番のおすすめはスナックです。今はコロナ禍で難しいかもしれませんが、近くのスナックに行ってまずはママと雑談。そこでひとつ「壁」を越えられたら、今度はたまたま隣り合わせになった人とちょっと喋る。そうやってまたひとつ「壁」を越えてみる。1杯だけ飲んで、すぐに帰ってもいいんです。なぜなら「今日、誰とも話さなかった」ということは避けられますから。すれ違う人と挨拶するだけでも孤独は薄れるといいます。

 コロナ禍の前まで全国にスナックは7万軒ほどあったとされ、約5万5千軒のコンビニより多かった。スナックは、日本が誇るものすごいインフラなんです。お酒が飲めなければ、ウーロン茶だっていいじゃないですか。スナックの他には、「町中華」も“ハードルが低く”ていいですよね。

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