日本人初の金メダリスト「織田幹雄」のストイックさに見る「スポーツ選手の理想像」の変化(小林信也)

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 史上最多27個の金メダルに沸いた東京五輪。私は「30個は確実。最多37個は獲れる」とテレビ番組で予想した。その数字に届かなかった理由は明快だ。

「桃田賢斗、奥原希望、バドミントン女子ダブルス、内村航平、瀬戸大也、柔道混合団体、大坂なおみ、松山英樹、楢崎智亜、森ひかる、清水希容、中村輪夢ら、本命といわれた多くの選手が苦杯をなめたのだ」

 長く日本代表に携わったある指導者が、敗れた選手の傾向をこう指摘した。

「すでに大金を手にした、男か女に走った、テレビにたくさん出てタレント気取りになった」
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