「第二の広島・栗林」を探せ!ドラフト注目の「即戦力リリーフ」5人の名前
侍ジャパンの守護神として
今年のプロ野球は例年以上にルーキーの活躍が目立つが、そのなかでも、栗林良吏(広島)は、チームに欠かせない存在となっている。故障で出遅れたフランスアに代わって抑えを任されると、開幕から22試合連続無失点を記録。東京五輪では侍ジャパンの守護神として全試合に登板し、金メダル獲得に大きく貢献した。
【写真】“第二の栗林”としてドラフトで指名が期待される、リリーフタイプ有力候補たち
そんな栗林だが、高校時代に甲子園出場経験はなく、いわゆる地方リーグの名城大から社会人入りしたという経歴もあって、ドラフト前の一般的な知名度は決して高いものではなかった。しかし、栗林のように、高校から大学、社会人に進むにつれて、着実にステップアップしている選手は少なくない。今回はそんな“第二の栗林”として、今年のドラフトで指名が期待される、リリーフタイプの有力候補を取り上げてみたい。
数字以上の威力を感じるストレート
セットアッパー、抑え候補として高い注目を集めているのが、三菱重工Westの八木彬だ。八戸学院光星では2度甲子園に出場し東北福祉大でも1年時から主戦となったが、故障もあって3年秋以降は登板なしに終わっている。
それでも素材の良さが評価されて社会人に進むと、今年は層の厚いチームの中でも大事な場面でのリリーフを任されている。7月の日本選手権では、ドラフト候補の水野達稀(JR四国)にサヨナラホームランを浴びたが、それでも力強いボールを投げ込んでおり、都市対抗予選では自己最速を更新する152キロもマークした。社会人で明らかに体つきが大きくなり、ストレートは数字以上の威力を感じる。決め球のフォークの精度が上がれば、プロでも早くから戦力となることが期待できそうだ。
八木がサヨナラ弾を浴びた日本選手権で評価を上げたのが、横山楓(セガサミー)だ。社会人1年目の昨年はほとんど登板機会がなかったが、テイクバックの小さいフォームに変えたことが奏功して今年は主戦へと成長。初戦のNTT西日本戦ではリリーフで登板、5者連続三振をマークしてスカウト陣の注目を集めた。
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