嵐「櫻井・相葉」入籍 ジャニーズタレントが結婚を機に仕事の幅を広げてこられた理由とは?

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「大きな衝撃を与えた結婚」の一番手

 一方で、彼らの結婚の仕方とは一線を画し、大きな衝撃を与えたのが、2000年に当時28歳で結婚した木村拓哉だろう。

 上記の誰もまだ結婚していなかったタイミング、もちろんSMAPも活動中で、曲で言えば大ヒットを記録した「らいおんハート」の直後のタイミングだ。

 木村個人で言っても、2000年というのは最終回の視聴率が41.3%を記録した「Beautiful Life~ふたりでいた日々~」が放送された年であり、個人としてもグループとしても大事な年だったはずだ。当時、グループとしても活動中のジャニーズタレントの結婚は異例のことで、そこには勢いが陰るのでは? といったネガティブな声もとんだ。

 しかし、そこは稀代の大スター・木村拓哉。結婚後初の連ドラとなった「HERO」(2001年)は、それまで「ロングバケーション」「ラブジェネレーション」と恋愛ドラマでのヒットが多かった彼にとって、当時大きく別の方向に舵を切ったお仕事ドラマでありながら、蓋をあけてみれば、視聴率が全回30%越えという快挙を成し遂げた。続編や映画も制作され、木村の代表作のひとつと言っていいだろう。

 その後、2003年の「GOOD LUCK!!」ではパイロット、05年の「エンジン」ではレーシングドライバーなど多くの職業を演じてヒットドラマの主役を張り、SMAPとしても03年に「世界に一つだけの花」が200万枚超えの大ヒット曲になるなど、勢いは増しこそすれ、衰えることはなかった。

祝福の思いを裏切らなかったことは事実

 もちろん、それを結婚したからと結論づけるのは早計だろう。だが、“頑張るのは当たり前”精神を持つ木村が、結婚が活動に支障をきたすことがないよう精進を重ねていったことは想像に難くない。

 木村は結婚後、他のタレント以上に、父としての姿をうかがわせることはなかった。しかし最近では娘たちの活躍により、この20年間の父としての人生が、結果的に遡って肯定されているような雰囲気すらある。

 そもそも他人が結婚の是非を決められるものでもないが、このように結婚後のタレントとしての評価の変化は長い目で見ないとわからないことも多い。

 その意味では、国会議員からお笑い芸人まで不倫スキャンダルが頻発する現代において、木村以降結婚したジャニーズタレントたちがその類のスキャンダルと無縁である、ということも特筆に値するだろう。

 アイドルは結婚することにも覚悟が必要だが、その後、スキャンダルなく結婚生活を維持し続けることにも強い決意が必要だ。アイドルに限らずスキャンダルが起きてしまったときのリスクは、年々大きくなっている。

 活動年数も飛躍的に伸びている現在、アイドルが結婚することは、ファンの思いを裏切ることなのかという問いは、ちょっと前時代的なものかもしれない。ただ、結婚するという選択をしたジャニーズタレントたちが、その祝福の思いを裏切らなかったことは事実である。

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