オダギリジョー「オリバーな犬」 辛口コラムニストの高評価と変わらぬNHK不信
NHKだけどお勧め
林:バレちゃあしょうがねぇなぁ。ツンデレは趣味じゃないからストレートに言うと──読者の皆さん、10月1日(金)夜10時よりNHK総合で「オリバーな犬」、第3話にして最終話が放送されますので、ぜひ見てください! 第2話はNHKプラスの見逃し配信回で無料で見られます!
アナ:いつもは犬HKとか国営放送とかが口癖の林さんとは思えない、えらい推しようですね。「プレマップ」とか「オシばん」かと、ああいうNHKの番宣番組かと思いました。
林:いや、NHKなんか……と毛嫌いしてて、一切見られなくてもいいから受信料払いたくないのに、嫌々払わされてる人にこそ見てほしい。たまには元を取りましょうや。「オリバーな犬」を最初の10分だけ見て、「あ~こりゃ駄目だな」と思う人は、受信料の支払い拒否方面に走るもよし、逆に最初の10分で引き込まれた人は、こういうドラマをもっと流せとSNSで騒ぐもよし、NHKに直接ご意見ブチ込むもよし。一度見てみる価値はあります、「オリバーな犬」。
映画化も?
アナ:あいにく、第1話はもう見られませんね。(註:NHKオンデマンドは視聴可能だが、有料)
林:まぁ、2話から見ても頭に初回のダイジェストがあるし、物語を追いかけて楽しむというより世界観に浸って楽しむタイプの作品だから、正直、第3話だけ見ても、幸せになれる人はなれると思います。
アナ:話題になって人気が盛り上がれば、翌週以外にも再放送の可能性が高まりますしね。
林:そうそう。ただ、「オリバーな犬」は放送後に劇場版が公開されるんじゃないのという疑いも、ちょっと持ってます。45分枠が3話ということは、前回までのあらすじ紹介とかオープニングとエンディングタイトルの重複とかをカットした上で合体させりゃ2時間弱で、映画としてちょうどいい尺になるし、そもそも中身も枠組みもハナっから映画っぽい作品だし。
アナ:なるほど。でも、林さんはなんだか、映画版には太鼓判を捺したくなさそうな雰囲気ですね。
林:“放送血税”つかって勝手に映画つくり、それで鑑賞料まで取ろうとかコケでも責任とりませんとか、そういうアコギな商売を最近またNHKがやってるのが気に入らないのよ。「スパイの妻」(ドラマ版・劇場版とも2020年)とかさ。ハリウッドでSF駄大作をデッチあげて大笑い&大叩きされた「クライシス2050」(1980年)の関係者はみんなもう定年退職しちゃったか。
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