岸田新総裁の「聞く力」の真価が問われる 自分で決められず何でも相談していた国対委員長時代のエピソード

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国対委員長時代には

 別のデスクが、自民党が下野していた2009年当時のことを振り返る。

「その頃、岸田さんは国対委員長を務めていました。民主党が瓦解し始め、『近いうちに』解散総選挙が行われるとされていた時期です。国対委員長は国会の最前線で押したり引いたりをする役割を担っているわけですが、岸田さんは一人で何も決めきれず、常に『党に持ち帰って検討する』と言っていました。実際、石原伸晃幹事長に全て相談し、指示を仰いでいましたね」

 意地悪な言い方になるが、当時から「聞く力」に関しては高かったのかもしれない。

「今回の総裁当選後も、党役員人事について1日はかかると言っていましたね。それはその通りなのでしょうが、各方面の声を聞いたり、相談したりする時間が欲しいと言っているように聞こえました。それがあまりに露骨だと、すぐ先の解散総選挙は乗り越えられても、来夏の参院選ではしっぺ返しをくらいかねません」(同)

 安倍氏が目をかける高市氏らの登用はともかく、岸田選対の顧問を務めた甘利明党税調会長の幹事長起用を世間はどう見るだろうか。

デイリー新潮取材班

2021年10月1日掲載

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