「マスク寄付」「PCR検査キット」でぼろ儲けの「東亜産業」 会社トップはインチキ中国残留孤児2世
なりすまし
東亜産業は1996年に渡邊社長が名古屋で興した会社。その設立から1年半後の98年1月。愛知県警外事課が、一人の中国人男性を公正証書原本不実記載同行使の疑いで逮捕した。
捕まったのは吉林省出身の劉凱鵬(りゅうがいほう)容疑者。逮捕6年前の92年、就学ビザで入国して日本語学校に入り、その年末、窃盗目的の住居侵入で捕まった。劉容疑者は入管から退去命令を言い渡され、入管難民法に基づく「上陸拒否者」の対象となる。
中国へ戻った劉容疑者は、父親の力も借りて中国残留孤児の女性の子どもになりすまし、94年、女性とともに再入国を果たす。翌95年、中国残留孤児2世として、愛知県豊橋市役所で外国人登録。これが公正証書原本不実記載同行使に問われたわけだ。
このインチキ中国残留孤児2世こそ、渡邊社長その人である。実刑は免れたものの、再び強制退去の身となったと見られる。だが日本人女性と結婚したからか、わずか5年の「入国拒否期間」を経て、2003年9月に再々入国。そして別の事件を起こし、逮捕されることとなる。
「週刊新潮」2021年9月30日号「MONEY」欄の有料版では、東亜産業の儲けぶりと渡邊社長の来歴を詳報する。
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