スーパーモデル「リンダ・エヴァンジェリスタ」が告白した脂肪を冷却・結晶化して排出する施術の失敗

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「2016年に永久に醜い姿になってしまった」

 その後、2回の修正手術を行ったものの元通りになることはなく、彼女の生活の質は下がり、身体は「2016年に永久に醜い姿になってしまい、すべてが台無しになった」と述べている。訴訟では、同社がリスクを「意図的に隠した」または「適切な警告を怠った」と非難し、2019年2月現在でもそのリスクについてはウェブサイト上で説明がなされていないと指摘している。

 ニューヨーク・タイムズが同ニュースについて詳しく報じており、その記事によると、「FDAは訴訟についてはコメントできないとしながらも、“医療機器が安全で効果的であることを保証し、患者が個人的な健康上の決定を行う際に十分な情報を得られるようにすることを約束する”とメールで回答をしている。医療機器が市場に出回った後、消費者からの有害事象の報告を監視し、“適切な行動をとる”ともしている」

 加えて、「外科学会によると、合併症の発生率は低く、脂肪細胞が予期せず増加する『奇異性脂肪過形成』を起こす可能性のある患者は1%以下とのこと。この副作用は、女性よりも男性に多く見られると同協会は述べている」と綴っている。

 世界でのべ700万人が受けていることを前提にすると、その1%を多いと見るか少ないと見るか……。このニュースが取り上げられたことで、91.2万人だったリンダのインスタフォロワー数は102万人へと急増した(9月28日時点)。

「私は恥ずかしさを払拭するために前進する」

「メディアが表現しているように、“(私がリンダ・エヴァンジェリスタであることを)認識できない”状態になってしまった」というリンダだが、この訴訟を通じて「私は恥ずかしさを払拭するために前進し、自分の話を公表します。このような生活にはもう疲れました。もう自分の姿ではないけれど、胸を張って外に出たいと思います」と語っている。

 この痩身治療の件が明らかになる前から、リンダの目尻や頬の部分について、「不自然なハリ感」が指摘されてはいた。それはともかく、世界の視線を釘付けにしてきたスーパーモデルとはいえ忍び寄る老いに抗えないのは当然として、それを自然のものと受け入れがたく、「美の道」を追求するあまり、脇道にそれてしまったのだとしたら、とても皮肉な話だろう。

デイリー新潮取材班

2021年9月30日掲載

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