【「週刊新潮」中吊り広告終了に思う】中吊りの文化はインターネットの世界で生きる(古市憲寿)
「ネットニュースの見出しを一瞥しただけで、記事を読んだ気になってはいけません」。そのうち道徳の教科書にでも書かれそうな誡(いまし)めだが、SNS上には見出しを読んだだけの評論が溢れている。
つい情報量の多いインターネット社会の弊害だと嘆きたくなってしまうが、同じような現象は昔から存在していた。その代表格が中吊り広告文化である。
週刊誌の中吊りには刺激的な言葉が並ぶ。ネットニュースよりは上品かもしれないが、紙という媒体の特性上、クリックして詳細な情報を得るなんてことはできない。...