住友不動産販売、1年半で300件超の社内処分乱発 現役社員が嘆息する“怖すぎる内情”

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過去の書類で出勤停止

 他に問題となっているのは、〈契約関係書類作成に関する遵守事項違反(物件状況報告書等)〉を事由に、〈出勤停止3日〉やボーナスの査定に影響する〈重譴責〉などの処分が下される例だ。

「同様の事由で50人ほどが処分されました。物件状況報告書というのは、売り主である不動産オーナーが作成する物件に関する書類です。書類の一部項目は、土地家屋調査士の調査結果を元に記入する場合があるのですが、特に高齢のオーナーの中には細かな書類の作成を嫌がる人も多く、『分からないから書いてよ』などと我々営業マンに頼んでくる場合もあります。ルール上はオーナー様ご本人が記入しなければなりませんが、調査結果を元に書類のチェック項目を埋めるだけですし、オーナー様との関係上、頼まれれば断りづらい。当然ですが、我々が代筆するといっても虚偽の記載をするわけではありませんし、重い処分を課すような違反行為ではありません。ルールを徹底させることが目的ならば、厳重注意で十分という声もあります」(同前)

 しかしながら、物件状況報告書の「文字の線が細い」、「筆跡が違う」などの理由で会社から代筆を疑われた者が、出勤停止などの処分を受けることが多発した。中には3年前の書類を引っ張り出してきて処分された者もいるという。

退職者の数は不明

 ずいぶんと厳しい処分の乱発で、会社に対して不信感を抱く社員は多いという。

「退職する者が後を絶ちません。転職が多い業界ではありますが、私の周りだけでも退職者は以前の6倍くらいに増えました。といっても、会社はなぜか退職者の通知を一切出さないので、具体的な数は分からないのです」(同前)

 社員は困惑するばかりだ。

「現経営陣は、厳しい処分を連発することで、常に社員を引き締めておきたいと考えているのでしょう。例えば、ある時期に物件状況報告書に関する処分が大量に出たと思えば、その後は媒介契約書といった別の書類に関する処分が大量に出ます。該当者を見つけ切って処分が出せなくなると困るのか、とにかく大量の処分を出すために順番に狙い撃ちをしているようにも感じます。こんな状況では、これからますます退職者が増えるでしょうし、いつ自分が処分されるかと思うと不安で仕方ありません。仕事のノルマが達成できずに叱られるのなら当然受け入れますが、理不尽な処分をされるのではないかと思いながら仕事をするのは辛い。社員の士気も下がるのではないでしょうか」(同前)

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