交通事故を起こした「群馬県警本部長」は「工藤会」と対峙した将来の警察庁長官候補

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事故後の対応は適正で問題ない

 頂上作戦から約1年後のメディアのインタビューでは、千代延氏は工藤会から離脱する組員が昨年比3倍となったことに触れたうえで、

〈(工藤会は)特に市民を対象にした凶悪な襲撃事件を繰り返してきた。組織基盤に徹底的な打撃を与えて弱体化させる必要がある〉〈組織内の統制は大きく揺らいでいる〉〈暴力団の壊滅には資金を断つことが必要。(上納金に関して野村総裁を所得税法違反容疑で逮捕した件について)こういったアプローチがあるんだという先例となるよう、全容解明に努めたい〉

 などと語っていた。

 福岡県警の暴対部長のすぐ後には、警察庁の刑事局組織犯罪対策部暴力団対策課長に就任し、反社会的勢力への対応ポストが続いた。

 今回の件について、先の社会部デスクは、

「警察庁としてはもちろんない方がよかった案件ではありますが、事故後の対応は適正で問題ないという判断をしているようです」

 と話す。ウェブ上では正直に事故を申告した点を肯定的に見て、〈出世のレールから外れないでほしい〉という声も少なからずあった。事故後の対応としては至極当然のものではあるのだが、それが評価されるということは、逆にいえば警察不信が一部に根強くあることの現れなのだろうか。

デイリー新潮取材班

2021年9月28日掲載

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