安倍元総理の“本命”は岸田文雄氏? 参謀に元安倍側近の今井尚哉氏か

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安倍元総理の本命は岸田氏?

 他方、今井氏が岸田陣営に深く喰い込んでいると語るのは、先のデスクである。

「というのも、岸田氏の選挙戦術が、安倍氏の総理時代と似通っているからです。たとえば、岸田氏は出馬表明会見で自民党が下野して以来、書き留め続けてきたという“岸田ノート”を披露しました。安倍氏も、持病の悪化によって第1次政権を中途で投げ出してからの雌伏の5年間、反省点や次なる戦略について“安倍ノート”に綴っていた。常に政権構想を練り続けていたことをノートに象徴させる“演出”は、いかにも策士の今井氏らしい」

 他にも、今井氏の影響は見受けられ、

「岸田さんは8月26日にノートを掲げて出馬表明演説に臨みました。その後、9月2日にコロナ対策をテーマに会見を開き、医療難民ゼロを目指す方針や、数十兆円規模の経済対策をアピール。続けて8日に経済政策として“令和版所得倍増計画”を提唱し、13日には外交・安保について持論を展開した。耳目を引く政策を断続的に打ち出す手法は、安倍政権の“一億総活躍社会”や“アベノミクス三本の矢”などを彷彿させます」(同)

 自らの参謀を当選請負人として差し向けたのなら、やはり安倍氏の“本命”は岸田氏ということになろう。

 岸田氏本人はいまも安倍氏に秋波を送り続け、周辺には「(モリカケ問題を)“再調査されたら困るから頑張ってね”と言ってほしいよ」と本音をこぼしている。

 勝利へのカギは水面下で安倍・岸田両氏をつなぐ“軍師”の存在にあった。

週刊新潮 2021年9月30日号掲載

特集「仁義なき代理戦争『河野太郎』は58歳でも『洋平パパ』頼り」より

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