河野太郎ワクチン相の“パパ頼み”の総裁選 父・洋平氏が“参院のドン”を訪問、集票を打診か
父・洋平氏が“参院のドン”を訪問
総裁選の告示2日前に当たる今月15日、洋平氏が青木幹雄・元参院会長(87)を訪ねていたことが読売新聞に報じられた。
“参院のドン”として恐れられた青木氏は、引退後の現在も参院竹下派に隠然たる影響力を誇っている。
自民党関係者によれば、
「ふたりは共に早稲田のOBで、小泉政権下では青木さんが参院会長、洋平さんが衆院議長の要職を担っていました。今回の面会は腹の探り合いでもあったと思いますが、洋平さんは“決選投票になったら派閥から票を回してもらえないだろうか”と暗に打診したのでしょう。直接的な言及がなくても、傘寿(さんじゅ)を超えた洋平さんが大病を克服した老体に鞭打って青木氏を訪問したこと自体、“息子を頼む”という強烈なメッセージに他なりません」
総裁選に候補者を出さない第3派閥「竹下派」は、参院議員だけで石破派を凌ぐ20人を擁し、議員票の行方を左右する存在だ。
実は、青木氏は今回の総裁選で河野氏を支援する石破氏を評価していた。
政治部記者が言う。
「2016年の参院選に青木氏の長男・一彦氏が出馬した際、選挙カーに乗り込んで自らマイクを握るなど、全面支援を買って出たのが石破氏だった。その甲斐もあって一彦氏は当選を果たし、青木氏も感謝していた。ただ、石破氏が支援するとはいえ、青木氏がすんなりと河野氏を推すとは思えない。かつて河野氏は、体調不良で入院した青木氏が、10年の参院選直前、長男に後継を譲ったことを批判。“世襲させるために公募をせず、最後にわざと倒れた”と言い放った。竹下派はこの言動をいまだに根に持っているのです」
麻生太郎にも連絡
先の自民党関係者は、洋平氏が青木氏を訪ねたのは息子への怨恨を解消させたかったからだろう、と語る。
「太郎さんから生体肝移植手術で肝臓の一部を提供された洋平さんには、元気なうちに息子の首班指名を見届けたいという親心がある。コロナ禍で週1回ほどしか外出していない洋平さんも、だからこそ、青木さんに会いに行ったのでしょう。また、洋平さんは盟友である麻生さんとも連絡を取り合っているそうです。太郎さんの祖父・一郎さんは副総理。父親は党総裁まで上りつめながら、あと一歩で総理の座を逃しました。洋平さんが“3代目”に託す思いは極めて強い」
“宿願”の成就に向けて、一家総出の選挙戦は続く。
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