「世界仰天ニュース」が謝罪 制作会社は過去にヤラセで何度も問題になった札付き

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まだまだある

 この制作会社のHPによると、放送中止の発表が行われた前日にあたる10月23日は、《毎年、コンプライアンスについて社員全員で話し合う日》とされているのだとか。だが、それは何の意味もなかったようだ。

「さらに“オリジナル競技で対決する”という『ほこ×たて』と似た企画の『珍種目No.1は誰だ!? ピラミッド・ダービー』(TBS)でも16年6月19日の放送回でヤラセ演出・ヤラセ編集が発覚。7月に入ってTBSは番組HPで謝罪し、その後、番組はなくなりました」

 まだある。

「19年には『消えた天才』(TBS)でもヤラセが発覚しました。8月11日の放送で、リトルリーグ全国大会で全打者三振の完全試合を達成した少年の試合映像を、球が速く見えるように加工し、倍速編集をしたことが発覚。8月25日をもって番組は打ち切られました。のちにBPO(放送倫理・番組向上機構)から、放送倫理違反があったと判断されました」

 こんなに問題のある制作会社が、『仰天ニュース』にも関わっていたというわけだ。

「しかも番組の総合演出は、この会社の代表なんです」

ガチに仰天

 代表のツイターを覗くと、「脱ステロイド“療法”」放送前日にはこう呟いている。

《明日は仰天!/ガチに仰天する回です!/中居くんの、おいでやす小田イジリは天才的!/鶴瓶さんの『家やっ!』的な小田へのツッコミも逃さずお願いします。》

 放送後、自身が盛大にツッコまれてしまったわけだ。これだけ過去に問題がありながら、よく各局が使っていたものだ。

「11年に創立された厨子王という制作会社ですが、以前は安寿という社名で歴史もあります。日テレでは『仰天ニュース』以外にも、『所さんの目がテン!』『上田晋也の日本メダル話』の制作にも関わっています。これだけ過去にヤラセ編集をしていると、他にも余罪があるのではないかと疑われても仕方がないでしょう」

 特に今回は、単なるエンターテインメントではなかった。

「そもそも『仰天ニュース』は、報道やニュース、帯の情報番組などを制作する“社会情報局”という班に属していた番組でした。バラエティではなく、どちらかと言えば報道・ニュースに近い番組だったのです。このところ視聴率が低迷してきたため、インパクトのあるネタを放送したかったこともあったとは思います」

 報道に近い番組だからこそ、許されるものではない。

「今回の問題を重く受け止めた日テレは、最悪の場合、『仰天ニュース』を終了させる決断もあるようです。今年で放送開始から20年を迎えた節目でもありますからね」

デイリー新潮取材班

2021年9月21日掲載

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