「世界仰天ニュース」が謝罪 制作会社は過去にヤラセで何度も問題になった札付き
「ザ!世界仰天ニュース」(日本テレビ)が9月7日に放送した「脱ステロイド“療法”」という体験談に、視聴者や医療学会からの抗議が殺到、翌週の放送では陳謝する事態となった。もっとも、仰天しているのは視聴者よりもテレビ業界関係者だという。
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7日の「仰天ニュース」で報じられたのは「ひどい肌荒れがまさかの方法で回復」というもの。《ひどい肌荒れに悩む女性…ステロイド薬をやめて綺麗な肌を取り戻すために闘った壮絶な400日の記録!》(番組公式Twitterより)を再現VTRで紹介した。そこには《ステロイドは本来体内で作られるが、ステロイド薬の使い過ぎにより体内でステロイドが作られなくなった》《再び体内で作られるようにするには、ステロイド薬を断つしかない》という注釈まで付けられていた――。
すぐさま多くの苦情や抗議が寄せられたと言うのは、日テレ関係者だ。
「アトピーなどでステロイド治療を受けている方や医師からの批判や苦情もありました。SNSなどでバッシングもされたため、9日になって番組サイトに《治療については、医師の指導に従ってください》という簡単な文章を掲載しました」
ところが、それでは収まらなかった。14日には、日本皮膚科学会、日本アレルギー学会、日本臨床皮膚科医会など7団体の連名で、《科学的に明らかに根拠のない内容》だったとして正式に抗議されたのだ。
「ほこ×たて」のヤラセ
「ここでようやく事の重大さに気づき、番組進行の杉原凛アナが謝罪するVTRを撮り、予定されていた14日の番組の最後に加えて放送したのです」
中居正広や笑福亭鶴瓶らがワイワイやっているスタジオとは明らかに異なる、別撮りのVTRが1分半近く放送された。日本皮膚学会のHPを使用し、《医学的内容については日本皮膚科学会の指導を受けました》とのテロップまで入れての謝罪だった。
「この手の番組では、必ず“ウラ取り”と呼ばれる事前取材を慎重に行い、『医療監修』と呼ばれる専門家のコメントと合わせて放送します。しかし、ここまで丁寧に謝罪することになったのは、今回の『仰天ニュース』では“ウラ取り”取材も薄っぺらく、監修をした医師にも問題があることが判明したからです。さらに、番組の制作会社は何度も問題を起こしてきた過去がある、いわくつきの会社だったことも影響しています」
問題の過去とは?
「“矛盾”という故事にちなみ、相反するもの同士を対決させて人気となった『ほこ×たて』(フジテレビ)を覚えているでしょうか。この番組で13年10月20日に放送された『ほこ×たて 2時間スペシャル!スナイパー軍団VSラジコン軍団』で、放送された対決は編集によってねつ造されており、実際の対決とはかけ離れた内容であったことが出場者から告発され、ヤラセが判明しました。フジは10月24日に放送中止を発表。そのまま番組は打ち切られました」
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