「行列のできる法律相談所」から“法律”がなくなる……不可解なリニューアルの真実

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フジとの激突

「当初から所長は紳助さんで、番組タイトルは『実録バラエティ 行列のできる法律相談所』でした。日曜の昼(13:30~)に放送されたにもかかわらず、視聴率11・1%(ビデオリサーチ調べ、関東地区:以下同)を獲得したため、第2弾はこの年の12月9日土曜19時のスーパースペシャル枠に昇格、タイトルは『芸能人VS弁護士軍団 絶対に訴えてやるゾ!!大爆笑!法律バトル』に改め、視聴率は16・3%に。以後、01年5月の第3弾は17・8%、10月の第4弾で21・7%とトントン拍子に数字を伸ばしました」

 この直後、思わぬトラブルが発生する。

「01年10月19日、フジテレビがみのもんたさんをMCに『ザ・ジャッジ!~得する法律ファイル』という番組をスタートさせました。これが『行列』と同じ、再現ドラマを見て法律家が答えるという作りであったため、日テレが“パクりだ!”と激怒。日テレの“T部長”こと土屋敏男編成部長(当時)がフジに抗議と8項目からなる質問状を内容証明郵便で送りつけたことで、全面戦争と報じられました」

 当時は民放トップの座を巡り、日テレとフジが激突していた時代である。

「行列」レギュラー化

「抗議を受け流すフジに対して、日テレは12月15日に放送した第4弾の再放送の最後のナレーションで“最近類似した番組が作られている。番組が番組を訴えるかも……”と挑発。法律バラエティどころか裁判に発展しかけない熾烈な戦いをしていました」

 もっとも、法律バラエティの元祖は、85年から続く、“四角い仁鶴がまぁ~るくおさめまっせ”の「バラエティー生活笑百科」(NHK総合)という声もある。身近な法律相談を漫才で再現して法律家が答えるというコンセプトは今も変わっていない。

「日テレは02年4月、『行列』を日曜21時枠でレギュラー化しました。それまで関口宏さんが司会を務め人気だった長寿番組『知ってるつもり?!』(89年10月~02年3月)を打ち切りにして、鳴り物入りでスタートしました。初回の視聴率は18・1%で、前々日に放送された『ザ・ジャッジ』(12・5%)に圧勝しました」

 祝着至極だが、この時、すでに番組タイトルで揺れたというのだ。

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