「いつ死んでもいいのかな…」 「熊谷6人殺し」遺族が憤る「加害者天国ニッポン」
世の中は複雑極まりないが、例外的に単純なことがある。殺人者こそ悪であり、無辜(むこ)の被害者に罪はない。だが、警察も検察も被害者側を守ってくれない国が存在する。6年前の「熊谷6人殺し」。未だ裁判が続く事件が浮き彫りにした「加害者天国ニッポン」の実像。
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「お骨を墓に納めてしまうと、何となく三人と心が遠くなってしまうような気がするので……」
どんよりとした曇り空から、夏の雨が降っていた8月のお盆初日。加藤さん(48)は、自宅近くの寺院まで車を走らせた。...