【衝撃事件】毒入りビールと時限爆弾で「同級生と教師皆殺し」を計画 「硫酸男」との共通点も
ヒ素入りビールと爆発物を準備
8月24日に東京・白金高輪駅で発生した硫酸事件。「硫酸男」なる異名を得ることになった容疑者の口にした「後輩なのにタメ口をきいてきた」という動機に違和感を抱いた人も少なくないだろう。しかし、過去には学生時代に受けたいじめをきっかけとして、同級生四十数名と教師5名を大量殺害しようとした事件も起きているのだ。
(以下、「新潮45」2007年7月号掲載の福田ますみ氏のレポートをもとに再構成)。
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衝撃的な事件が起きたのは今から30年ほど前、1991年1月のこと。当時27歳だった容疑者男性は、正月に開かれた同窓会で同級生四十数名と教師5名を殺害すべく、会場にヒ素入りビール21本を持ち込んだほか、三つの爆発物を準備していたのだ。
「同窓会大量殺害計画」が彼の中で具体化し始めたのは89年8月。容疑者はまず、同窓生をできるだけたくさん集めるため、「同窓会を開きたいが、お盆と正月どちらがいいか」というアンケートを実施。その結果、91年の正月に決行することを決め、佐賀市内の観光ホテルに予約を入れ招待状を作成、同窓生と恩師全員に郵送したのだ。
ここから彼は前述のように凶器、すなわちヒ素入りビールと時限爆弾の製造に着手する。
90年12月には、ヒ素入りビール21本と爆発物をワゴン車に隠して佐賀県の実家に戻った。そして暮れの31日、同窓会の会場となるホテルに毒入りビールを運び込んだのである。
母親が事件の計画書を発見
ところが計画は容疑者の思惑通りには進まなかった。事件の直前、彼の様子を不審に思った母親が殺害の計画書を発見。警察に相談したことで、大量殺人計画は幻に終わったのだ。
有料版では、事件計画の詳細、捜査の過程で警察官に重軽傷を負わせた爆発物の威力などについて詳報する。