慰安婦同様に反日のシンボルへ 原発処理水放出に難癖をつける議員と「親日のなすりつけ合い」

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日本産の偽装が横行して

 市井では産地偽装が蔓延しているようだ。今年5月には仁川(インチョン)で“日本産”を“韓国産”と偽装して客に販売した刺身店などが特別取り締まりで多数摘発された。

 先月12日付の国民日報によると、京畿(キョンギ)道特別司法警察団が5月24日から6月25日まで道内の輸入水産物を取り扱っている店舗及び流通・販売・加工業者ら約480件を捜査した結果、57件の違法行為が発覚したという。その偽装の内訳は日本産:47件、中国産:37件、ロシア産:1件。

 しかし、放射能問題や輸出管理問題などを理由に、日本の水産物や日本製品の不買運動が盛んに行われていた割に、日本産・日本製は愛されている。

 先の東京オリンピック・パラリンピックでも、大韓体育会(日本のJOCに相当)はしきりに「選手村で提供される食材には放射能が含まれている」と世界に向け発信していた。しかし、蓋を開けてみれば選手村で食事をとる韓国人選手らは多数おり、なかには「選手村の食事が美味しかった」とインタビューに答える選手までいたのだから、同会にとっては何とも後味の悪い結果であったに違いない。

 韓国政府や議員らが放射能について言及するのは支持率維持のためであり、韓国メディアが放射能について報じるのは視聴率アップのためで、実際にそれは奏功している。加えて、そういった動きに連動する反日市民団体の存在も見え隠れする。

 まだ放出されてもいない処理水を問題視して「日本産は危険だ」と言って放射能検査を拡大し、検査結果が基準値内に収まるのを確認したら今度は「検査数が足りない」と叫ぶ。この不毛なスパイラルを止めようとすると親日のレッテルを貼られる。従って誰も止めようとしないのである。

羽田真代(はだ・まよ)
同志社大学卒業後、日本企業にて4年間勤務。2014年に単身韓国・ソウルに渡り、日本と韓国の情勢について研究。韓国企業で勤務する傍ら、執筆活動を行っている。

デイリー新潮取材班編集

2021年9月17日掲載

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