【韓国】「衰退する日本」記事修正で赤っ恥、「日本の滅亡」を喧伝するフェイクニュースに躍る悲哀
公共企業・準政府機関は軒並み純損失
このような実態に、ファンドビルダーの名で活躍している韓国の論客が言及した原稿が面白かったので少しご紹介したい。
ファンドビルダー氏は「政府などのフェイクニュースに騙されて日本が本当に滅びると信じ、その日を指折り数える韓国民は多い。しかし、その者らの期待に反するように、日本の2021年上半期の経常収支は上昇の兆しさえ見られる」と綴っている。
実際にデータを見ると、日本の財務省が8月に発表した上半期の経常収支は約10兆4675億円の黒字で前年比50%の増加であった。これは6年振りの高水準で、コロナ禍前の2019年上半期の約10兆2587億円の黒字と比較しても遜色ないものだ。
経常収支の黒字だけを理由に「日本は安泰だ」とは言い難いが、これ以外のデータを見ても日本の状態はそう悪くない。「衰退する」の根拠はどのあたりなのだろう。
一方の韓国も2021年上半期の経常収支は約4億8700億円で、2016年以来5年振りの高水準である。前年比133%増で14か月連続の黒字だ。
文在寅(ムン・ジェイン)大統領率いる韓国政府も、これらのデータを基に「韓国経済は回復傾向にある。ただし、これが実際の生活に影響を与えるにはもう少し時間を要する」と国民に述べている。そもそも経常収支だけで国の経済実態を語るには十分ではないのだが、これを根拠に韓国が回復傾向だというのなら日本も同様である。
楽観的な文大統領
彼らの流儀に従って、韓国経済にとってマイナスの要素を見てみよう。
例えば、韓国電力と発電子会社6社は今年、約3757億円の当期純損失を計上すると発表した。鉄道公社と仁川国際空港公社も計1878億円ほどの純損失を予測している。公共企業・準政府機関15社で見てみると、約6273億円規模の純損失を記録するとの見通しを示しており、これは昨年比2倍となる。
先月に発表された韓国の国家債務も約101兆円と初めて大台を超え、文政権発足前の2017年の約62兆円から70%弱も増加していることになる。加えて、2017年に約2兆6000億円の赤字だった管理財政収支も来年には約9兆円にまで膨れ上がる見込みだ。加えて、韓国銀行の発表したデータによると、家計債務残高が約172兆円と過去最高を更新している。
それでも文大統領は、楽観的だ。9月6日に青瓦台(大統領府)で主宰した首席・補佐官会議の場でも「輸出が急回復し、大韓民国の輸出の歴史に新しいページを刻んでいる」「コロナ危機の中で韓国経済は、より一層強く新しく生まれ変わろうとしている」と語り、経済対策は上手くいっていると胸を張った。
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