失明寸前の重傷から見事に復活…胴上げ投手の栄誉を与えられた“不屈の男”たち
ガラスの破片で両目を負傷
プロ野球の優勝決定時にマウンドにいた投手だけが味わえる胴上げ投手の感動。優勝の立役者となったエースや守護神が務めるのが、ほぼお約束だが、時には中継ぎとして連投でチームを支えた脇役や引退危機を克服した“不屈の男”に、この栄誉が与えられることもある。
交通事故で失明寸前の重傷を負いながら、奇跡の復活を遂げ、球団初優勝の胴上げ投手になったのが、広島時代の金城基泰である。
不幸なアクシデントが起きたのは、入団4年目、74年のオフ。同年、下手からの速球を武器にリーグ最多の20勝を挙げた金城は、ご褒美のリフレッシュ休暇で大分県の温泉に滞在中の10月12日、助手席に同乗していた車が対向車と正面衝突。...