公開から34年『ゆきゆきて、神軍』が今も人気の理由 原一男監督が語る「奥崎謙三」という男

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神軍平等兵・奥崎謙三は何度でもよみがえる!

 原一男監督のドキュメンタリー映画『ゆきゆきて、神軍』が公開されたのは、バブルに浮き足立つ1987年のこと。東京・渋谷のユーロスペースで公開されるや驚異の反響を得て、同館史上未踏の大ロングランを記録した。

 主人公は、第二次世界大戦中にニューギニアに派遣されていた兵士・奥崎謙三(1920〜2005)。傷害致死罪の前科ほか、昭和天皇にパチンコ玉を発射し暴行罪で服役した過去のある奥崎が、戦時中、自らが所属する連隊で起きた、隊長による部下射殺事件の“真相”に迫る姿を撮った作品である。...

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