小泉進次郎大臣「涙のぶら下がり会見」への違和感 なぜ菅会談の中身を暴露した?

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党内に激震

 小泉進次郎・環境相(40)が泣いた。「えっ!?」と驚いた人々……いや、「何やってんだよ」と呆れた有権者も多かったのではないだろうか。

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 TBS NEWSは9月3日午後6時9分、「【速報】小泉環境相 菅首相に不出馬進言 涙ながらに語る」の記事を配信した。

《小泉環境大臣は「あらゆる選択肢を提案するのが支えるものの務め」として、出馬見送りも含めて進言していたことを明らかにしました》

 YAHOO!ニュースは午後6時17分、TBSの記事をトピックスに転載した。読者のコメントは1万件を超えており、関心の高さが伺える。

 更にTwitterで調べてみると、小泉環境相の涙には批判的な意見が多い。《田舎芝居》、《泣きたいのはこっちだよ》、《自己陶酔》──と散々だ。

 政治アナリストの伊藤惇夫氏は「基本的に政治家は、有権者の前で感情を露わにしてはいけないとされています」と指摘する。

「涙を浮かべる姿を見て、違和感を覚えた人も多かったのではないでしょうか。2011年7月には、当時の経産相だった海江田万里さん(72)が国会で進退について問われ、涙ぐんだことがありました。あの時も、批判的な意見が多かったですね」

 臭い三文芝居という辛辣な意見もSNSでは多い。伊藤氏も苦笑して言う。

5日連続の面談

「何より発言内容が支離滅裂でした。小泉さんの発言は“ポエム”と揶揄されたことがありましたが、その後もあまり成長していません。『こんなに仕事をした政権が正当な評価を受けていない』と憤りながら、菅義偉首相(72)に自民党総裁選出馬の見送りを進言したというのです。一体、菅内閣を支持しているのか不支持なのか、どっちなんだと訊きたくもなります」

 結局のところ、小泉環境相は有権者に対して「自慢したかったのではないか」と見る。

「小泉さんは常々、『俺は凄いんだぞ』とアピールする癖があります。今回の涙も、『菅さんを下ろしたのは俺なんだぞ』と言いたかったのでしょう。そんな小泉さんの底の浅さ、軽薄さを、有権者はとっくに見透かしていると思います」(同・伊藤氏)

 新聞各紙が掲載する「首相動静」によると、小泉環境相は8月30日から9月3日まで、5日連続で菅首相と面談している。そして9月3日に涙を浮かべて「不出馬を進言した」と明かしたわけだ。

 小泉・菅の急接近は様々な憶測を呼んだ。日刊スポーツ(電子版)は9月2日、「異例 菅首相が4日連続で小泉環境相と会談 『相談相手』以上の存在か」との記事を配信した。

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