問題山積のデジタル庁がついに発足 菅首相の関心は急激に低下
DX(デジタルトランスフォーメーション)の司令塔となるデジタル庁が9月1日、発足した。デジタル庁設置は菅義偉首相が掲げた最重要政策だ。新型コロナウイルス感染拡大で露呈した政府や自治体のデジタル化の遅れを改善することが、デジタル庁新設の命題だった。
設置表明から1年足らずで関連法を整え、ともかく発足までこぎ着けたことには、「菅首相や政権の力量にほかならない」(経済官庁の幹部)といった賛辞もある。しかし、発足直前に高額賃貸オフィスに対する批判や政府機関の不透明なシステム調達への懸念、事務方トップ候補者の差し替えといったトラブルが相次いで表面化し、前途の多難さをうかがわせた。...