「向田邦子」没後40年 知人らが語る知られざる素顔
持ち前の観察眼で世情を活写し、傑出したドラマを世に送り続けた向田邦子。飛行機事故による突然の死から、8月22日でちょうど40年である。「昭和の息づかい」に寄り添い、人間の営みを丹念に描いた作品は色褪せることなく、令和を生きる我々の胸に鳴り響く。
***
取材旅行で台湾へ赴いた向田邦子が、そのまま帰らぬ人となったのは1981年夏。遠東航空機が墜落し、乗客乗員110人全員が亡くなる大惨事だった。
が、51年余りの生涯で編み出された作品は時代を超えて茶の間で親しまれてきた。...