事件現場清掃人は見た 20年前の初仕事はたった15分で終了、逃げ出したも同然だった
孤独死などで遺体が長時間放置された部屋は、死者の痕跡が残り悲惨な状態になる。それを原状回復させるのが、一般に特殊清掃人と呼ばれる人たちだ。長年、この仕事に従事し、昨年『事件現場清掃人 死と生を看取る者』(飛鳥新社)を出版した高江洲(たかえす)敦氏に、初めて事件現場を清掃した時の話を聞いた。
***
特殊清掃は、床に染み込んだ、亡くなった人の体液などを除去する過酷な仕事である。どんな経緯で始めたのだろうか。
高江洲氏が初めて特殊清掃を手掛けたのは、今から20年ほど前である。...