五輪活躍「久保建英」は来季も流浪? 重要な一戦で結果を残せず

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 予選では3戦連続得点をマークするなど躍動した久保建英(たけふさ)(20)。53年ぶりに日本サッカー界にメダルをもたらすかもしれない立役者だが、実はまだ来季の去就が決まっていない。五輪を見る限り、厚遇が期待できるのではないか。

 と思ったら、サッカーライターの大塚一樹氏いわく、

「世界的には、ワールドカップに比べてオリンピックは軽視されています。たとえば得点王になったとしても、それでビッグクラブから声が掛かるということは基本的にはありません」

 なんだ、がっかり……と早々に諦めることなかれ。

「今大会では久保にとって重要な一戦がありました」

 それは、久保自身がプレーしているスペインを相手に戦った準決勝のことだ。

「スペイン代表には、欧州選手権に出たり、リーガでバリバリに活躍したりしている選手も何人かいました。なので、スペインのクラブ関係者もこの試合には熱い視線を送っていたんです」

 2019年6月、久保はスペインの名門レアル・マドリードに入団するも、毎年どこかのクラブにレンタルに出されている。レアルは世界の頂点を争うクラブだ。そこに居続けても若い選手に出番はないわけで、レンタル自体は決して悪いことではない。そうしてレアルは“可愛い子に旅”をさせ、立派に成長したら呼び戻し、晴れてレアル戦士として迎えるのである。

 そして久保は、

「来季も流浪の身が続く可能性の方が高いですが、スペイン戦の活躍次第ではレアル残留もありえます」

 その準決勝スペイン戦が3日行われた。司令塔として活躍が期待された久保は、3発のシュートを放つもゴールはならず。むしろスペインの攻撃を凌ぐのが精一杯という具合で、チームは0-1で敗退した。

 若きサムライの旅は続く。

週刊新潮 2021年8月12・19日号掲載

五輪ワイド「『約束の地』の夢花火」より

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